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 その他の病気 |急性アルコール中毒 |アルコール依存症いぼ痔インフルエンザかぜ症候群の原因喘息の治療について痴呆について糖尿病予備軍夏バテ慢性疲労症候群貧血
急性アルコール中毒とは?
Q.若者が急性アルコール中毒で死亡したというニュースを見るたび、来年20歳になる自分の息子は大丈夫だろうかと心配になります。どのようなことに気をつければ良いでしょうか?(50歳 主婦)
A.急性アルコール中毒は、短時間に多量のアルコールを飲むことにより、通常の酔った状態を超えて、意識障害、さらには昏睡(こんすい)、呼吸抑制、血圧低下といった状態が生じることです。重症の場合には死亡することも多く、決して軽視できません。お酒に強い弱いに関係なく、飲んだアルコールの量に比例して、誰でも中毒になる恐れがあります。
【飲み始めの30分はゆっくり飲む】
通常、アルコールを飲むと「ほろ酔い期」「酩酊(めいてい)期」「泥酔期」「昏睡期」という順で、徐々に血液中のアルコール濃度が上がるので、本人も酔ってきたという自覚があります。しかし、飲み始めてから血液中のアルコール濃度が上がるまでには時間差があり、アルコール濃度がピークに達するには飲んでから30〜60分かかります。このため、短時間で多量のアルコールを飲むと、酔ったという自覚なしに危険な量のアルコールを飲んでしまうことがあります。飲み始めの30分程度は意識的にゆっくり飲むように心がけましょう。
【食べながら飲む】
空腹時はアルコールの吸収が早まるので、アルコールの吸収を遅らせる蛋白質や脂肪分を含んだつまみ(チーズ、魚介、肉、卵、大豆製品など)をお酒の肴にすると良いでしょう。
【適量を飲む】
アルコールの適量は「人それぞれ」遺伝子タイプによって異なります。

図1 アルコールの分解経路
エタノール
(お酒に含まれているアルコール)
↓ ← ← ← ← 
アルコール脱水素酵素
ADH1B
アセトアルデヒド
↓ ← ← ← ← 
アルデヒド脱水素酵素
ALDH2
酢酸
↓ 
二酸化炭素・水
「アルコール脱水素酵素」と「アルデヒド脱水素酵素」の働きが良いと、体内でスムーズなアルコール分解が行なわれます。しかし、遺伝体質によって、この酵素の働きが弱かったり、全く働かない場合は、お酒に弱かったり、飲酒により病気(脳梗塞、アルコール性肝障害、食道がんなど)になる確率が高くなってしまうケースがあります。ただし、この逆のタイプは、お酒が「飲めてしまう体質」であるため、アルコール依存症に注意が必要です。

アルコール摂取量の基準とされるお酒の「1単位」は、純アルコールに換算して20gです。
「1単位」を各種アルコール飲料に換算すると・・・
ビール :中びん1本 (500ml)
日本酒 :1合 (180ml)
ウイスキー :ダブル1杯 (60ml)
焼酎 :0.6合 (110ml)
一般的にいえば、「2単位」ぐらいのお酒を限度とすることです。
このくらいの酒量だと個人差はあるものの、ほど良くお酒を楽しむことができるといわれています。

【薄めて飲む】
アルコール度数の高い飲料は、のどや胃腸の粘膜に強い刺激を与えます。それを繰り返すと、口腔がん、咽頭がん、喉頭がん、食道がんなどの原因になることもあります。また、強いお酒は少量でも酔いがまわりやすく、急性アルコール中毒の誘因にもなります。
【自分に適した飲み方を知る】
アルコールを楽しむためには、アルコールの知識を十分身につけ、自分に適した飲み方をすることが大切です。自分の遺伝体質を知ることで(アルコール感受性遺伝子検査、自分に合った飲酒をし、飲酒による病気の予防をし、健康な体を作りましょう。
通常、「アルコール(エタノール)」は体内に入ると、まず「アルコー脱水素酵素(ADH1B)」という酵素によって「アセトアルデヒド」に分解されます。このアセトアルデヒドは毒性が強い物質ですが、これを「アルデヒド脱水素酵素(ALDH2)」という酵素が、毒素のない「酢酸」に分解し、やがて「水」と「二酸化炭素」になります。
回答者:まさこメディカルクリニック 循環器専門医 とさかまさこ先生 2011年2月
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アルコール依存症とは?
Q.お酒を毎日飲むため、妻にアルコール依存症ではないかと言われています。元気なので、大丈夫と思っているのですが…。(34歳会社員)
A.アルコール依存症はただお酒がやめられないというだけでなく、進行すると身体的(手や体のふるえ、不眠、発汗、肝機能障害)、精神的(人格変化)、仕事中でもお酒を飲むなど社会的経済的にもさまざまな障害がでてきます。毎日アルコールを飲み続ける(習慣性飲酒)と、男性では約10年、女性では約6年でアルコール依存症へ進行する確率が高くなります。目安として、毎日日本酒なら3合、ビールなら大瓶3本、ワインならグラス6杯、ウィスキー又はブランデーならダブル3杯以上飲んでいる人は要注意です。
アルコール依存症予備軍のチェック方法として次のような項目が自分に何個あてはまるかチェックしてみましょう。
@毎日アルコールを飲む習慣がある、A昼間からお酒を飲むことがある、Bお酒を飲んで大事な約束を破ったことがある、Cお酒を飲まない日は寝付けないことが多い、D酔うと怒りっぽくなる
@は特に注意が必要ですが、1つでもあてはまると予備軍に入ります。全部にチェックがついている人は要注意です。元気と思っていてもアルコールを1日でも我慢できないようなら、依存症の疑いがあり早めの対処が必要です。アルコール依存症の予備軍の人も進行しないよう、毎日飲んでいる人なら、週に2日は断酒するようにしましょう。健康な方なら1日のお酒の量は男性なら日本酒に換算して3合以下、女性ならその約1/2から1/3位にしたほうがいいと言われています。病気のある方は主治医に飲酒の適量をお聞きしたほうがよいでしょう。
回答者:とさかハートクリニック院長 登坂正子  2008年9月15日Wendy掲載
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いぼ痔
Q.いぼ痔になりました。自分で気をつけることは何かありますか?(31才 会社員)
A.痔核(いぼ痔)は慢性便秘、長時間同じ姿勢(立位・坐位)、骨盤内腫瘍、門脈圧亢進、女性の場合は妊娠・出産などがきっかけになり、肛門周辺の静脈に重力や圧がかかることでうっ血がおこり腫れていぼのようになります。痔核は肛門中央部にある歯状腺よりも内側にできる内痔核と外側にできる外痔核にわけられます。ここでは頻度の多い内痔核について述べます。内痔核は始め出血のみ(一度)から痔核が大きくなると排便時に痔核が肛門の外に出て、排便が終了すると自然に引っ込みます(二度)。進行すると自然に戻らず、指で押し込まないと入らなくなります(三度)。さらに進行すると脱肛といい、痔核が外に出たまま入れてもすぐに出てしまう状態になります(四度)。
痔核は恥ずかしいため病院に絶対行きたくないと思ってしまいがちですが、軽いものなら薬や簡単な外科的治療ではやく治ることがあります。酷くなる前に病院を受診することで不快な痔核とはやく別れられます。妊娠している場合なら、かかっている産婦人科の先生に相談するのもよいでしょう。日常生活のポイントとしては
@便秘は避ける。強くいきまない 毎朝なるべく同じ時間に便意がなくてもトイレに行く習慣をつける。便秘予防に食物繊維、水分、乳製品などを多めにとる。A長時間同じ姿勢を続けない 立ち続ける、しゃがみつづけるなど。Bおしりを冷やさないCアルコールの飲みすぎや刺激性食品を避ける
1〜4はいづれも静脈のうっ血を悪化させますので気をつけましょう。
D肛門部を清潔にする 排便後は紙で拭くだけでなく大きめの洗面器などにお湯をいれ、肛門部を洗う(坐浴)。最近では温水の出る洗浄機もありますので活用するのもよいでしょう。肛門を清潔に保つことは痔核だけではなくその他の肛門の病気につながります。E入浴や坐浴はできるだけ毎日おこなう 入浴できない日は就寝前に坐浴だけでもおこなうとよいでしょう。温めることで血行をよくしますので静脈のうっ血を改善し症状を和らげる効果があります。F乗馬・サイクリングなどの腹圧がかかるスポーツは控えましょう 腹圧のかからない適度な運動は血行がよくなり効果的です。
回答者:とさかハートクリニック院長 登坂正子 2002年5月15日Wendy掲載
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インフルエンザ
現在、インフルエンザが日本中で猛威をふるっています。
ただの風邪だといって、軽く見てしまいがちなものですが、各地で死亡者がじわじわ増えているのが現状。しかも、2月に入るとインフルエンザウイルスがパワーアップし、更に強力になるとか・・・。『自分の身は自分で守ろう!』を合い言葉に、早めの予防対策をしてみませんか?
これがインフルエンザです。
●今年(1999年2月現在)の主役は、インフルエンザウイルス『香港A型』『B型』 。
●毎年冬から春先にかけて流行し、今年は2月初めがピーク。
●インフルエンザ患者のせき等でウイルスが飛び散り、広がる。
●突然の悪寒(寒気)、38〜39℃にも及ぶ発熱から始まり、頭痛、腰痛、筋肉痛、関節痛、全身的だるさ、咳、鼻水、のどの痛み、時には下痢や腹痛等などいろいろな症状が現れる。
●普通、熱は2〜3日で下がり、1週間ほどで治る。
●インフルエンザが原因で、肺炎、中耳炎、心筋炎、筋炎等の合併症を起こす可能性もある。
●慢性の呼吸器の病気や心臓病、糖尿病等の病気を持っている場合は、悪化につながる人もいる。
“インフルエンザ”にならないためには、予防と早めの治療がカギです!
《予防》
●室内の温度と湿度を保つ。(インフルエンザは、寒さと乾燥が大好き!)
●時々窓を開けて、空気を入れ換える。
●出かける時は、マスクを忘れずに! 人ごみは避けること。
●うがいや手洗いを習慣に!
●予防ワクチンの注射で免疫力をつけるのも効果的!今からでも間に合う!!
●体力をつける。(十分な休息と食事の栄養バランス)
《治療》
予防が一番の治療です。温かくして、無理をせず、安静にし、水分を十分に取り、加湿を心がける。万が一かかってしまった場合には、解熱剤等の対症療法が必要です。たかが風邪と油断せず、きちんと医者の診察を受けましょう。 
最近の話題の治療塩酸アマンタジン(シンメトレル)
インフルエンザの症状が出てから使用しても、改善効果があるということで話題になっている。日本では、脳梗塞に伴う意欲自発性低下の改善やパーキンソン症候群の治療薬として使われていたが、もともと米国では1959年にA型インフルエンザに対し選択的に増殖を抑制する抗ウイルス剤として合成開発された薬剤である。
日本でも1998年11月より使用できるよう追加承認された。発症から48時間以内に使用すれば、治療及び治療効果があると言われている。
副作用としては、めまい、ふらつき、立ちくらみ等が現れることがある。
併用して、副作用の出現、増強する薬があるので、現在薬を常用している人は、その旨を伝えることが大事。
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かぜ症候群の原因
かぜ症候群の多くは、数日から1週間くらいで自然に治癒します。しかし、“流行が広がりやすい”、“細菌性肺炎になる恐れがある”、“高齢者や基礎疾患の重篤な人で死亡が多い”ということもあります。
かぜ症候群の原因と症状
かぜ症候群の主な症状は鼻づまり、鼻水、咽頭が赤くなる、発熱です。ただし、季節によって流行するウイルスが違い、それぞれのウイルスにより症状が異なりますのでご注意下さい。各ウイルスに特徴的な症状は次の通りです。
冬のかぜ症候群に多いウイルス
1.インフルエンザウイルス→1〜2日の潜伏期間(症状がでていない状態)の後に、悪寒、発熱(40度に及ぶ発熱が3〜5日続いた後、急に解熱する)、頭痛、腰痛、倦怠感などの全身症状。鼻水や咽頭痛、咳などの呼吸器症状が出現する。筋肉痛や関節痛、吐き気、嘔吐、下痢、腹痛など合併する。
2.RSウイルス→乳幼児では嗄声(声がかすれた状態)や犬の吠えるような咳をしたりするが、大きくなるに従い、感染するたびに症状が軽減する。
夏のかぜ症候群に強いウイルス
1.コクサッキーウイルス…心筋炎や心膜炎を合併することがある。
2.エコーウイルス…発疹、無菌性髄膜炎、脳炎、心筋炎などを起こす。
3.エンテロウイルスヘルパンギーナや手足口病、無菌性髄膜炎,発疹、急性出血性結膜炎、下痢
通年型のかぜ症候群に多いウイルス
1.パラインフルエンザウイルス乳幼児では嗄声(声がかすれた状態)や犬の吠えるような咳をしたりするが、大きくなるに従い、感染するたびに症状が軽減する。
2.アデノウイルス…咽頭痛や嚥下痛、咽頭粘膜の発赤・腫脹、発熱が主な症状。
ウイルス以外の原因
@細菌、Aマイコプラズマ、B非感染性因子(寒さ,アレルギー)
細菌性の肺炎の兆候
第1段階:黄色膿性痰の出現→細菌性気管支炎をまず疑う、第2段階:高熱、多量の痰、胸痛、息切れ・呼吸困難等→細菌性肺炎を疑う
喘息の治療について
Q.喘息の治療でステロイドの吸入薬を使っていますが、副作用が心配です。症状が軽くなったので中止しても良いでしょうか?(30才・女性)
A.喘息は、肺の中の空気の通り道である気道(気管支や気管)が狭くなり、息苦しくなったりする病気です。喘息の人の気道は常に慢性の炎症が起きており、刺激に対して反応しやすくなっています。冷たい空気やアレルギーの元になる物質を吸い込んだり、細菌やウイルスの感染などで炎症反応が強く起こると、気道がけいれんを起こして細くなり、むくみや痰などもたまって息を吐くときに強い抵抗が生じます。
これまで喘息の治療は、発作が出たときにそれを抑える治療に重点が置かれていましたが、最新の喘息治療は、症状がないときでも炎症の治療を継続する「発作を出さない」治療法へと進んでいます。
喘息の治療薬にはさまざまなものがありますが、気道の炎症を抑えて正常な状態に近付ける吸入ステロイド薬が治療の基本となっています。ステロイドと聞くと何か怖い印象を持たれる方がおられますが、ステロイドはもともと身体の中にあるホルモンであり、いろいろなストレスから身体を守るなど大切な働きを持っています。ステロイド薬は、それを人工的に作ったものですが、正しく使うととても有効な薬です。
ステロイドの内服薬は、長期に使用することで骨がもろくなる、ばい菌がつきやすくなるなどといった副作用が出ることがありました。これは、ステロイドの働きが炎症を起こしている部分だけでなく、全身にも働いてしまうことによります。そのため、喘息のように長く治療を必要とする病気にはあまり向いていませんでした。そこで、長く安全に使えるように、炎症を起こしている部分に直接働くよう工夫したのが吸引ステロイド薬です。
吸引ステロイド薬は、血管を通じて作用する経口/注射ステロイド薬と異なり気管支に直接届くため、ごく少ない量(経口ステロイド薬の1/100〜1/1,000の用量)で効果を得るように作られています。また、作用が気道だけに限られ、全身に吸収されることが少ないため、副作用も少ないと考えられます。主な副作用は、嗄声(声がしわがれること)や口内炎、咽頭痛などの局所症状で、これらの症状は、吸入後のうがいにより軽減できます。
現在、世界的にこの薬の安全性と有効性が認められたことにより、海外や日本の喘息治療のガイドライン、すなわち標準的な治療法を示した解説書で第一番目に使用がすすめられる薬剤に位置付けられています。
毎日吸入することで発作や症状が徐々におさまってくるため、服用を中止したりする人も見受けられますが、勝手に中止したために喘息が悪化し、重症になるケースもあります。決して自分の判断で中断せず、主治医に相談しましょう。
回答者:とさかまさこ医師 2007年2月15日Wendy掲載
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痴呆について
Q.痴呆は早めに見つけて対処すれば悪くなるのを防げると聞きました。痴呆のなり始めはどのような症状に気を付けたらよいのでしょうか? (52歳・女性)
A.これまで痴呆は治らないと言われてきましたが、それはあまりにも進みすぎた重度の痴呆のことを指していました。重度になるまでに、軽症、中度の時期が最低2〜3年はあり、その間に発見できれば大部分の人が回復する可能性が残っています。
老人性痴呆の約9割は、「心の生活習慣病」と言われています。生活の仕方が悪かったり、寂しい一人暮らしで会話や笑いがなくなったりすると誰にでも起こることがあります。若いころから感性が乏しく、仕事一辺倒で、趣味、スポーツ、芸術、遊びに無関心に生きてきた人に多く見られます。
痴呆の症状は日常生活の中で少しずつ「その人らしくないふるまい」がみえることから始まります。ぼんやりして根気がなくなり同じことを繰り返し話したり訪ねたりします。大事な約束を忘れたり、日常よく使う大切な物を置き忘れたりし、物の名前をひんぱんに忘れ「あれ、それ」がひどく多くなります。本を読んでも今読んだところの内容が全く頭に残らず、普段なら簡単にできる作業にすごく時間がかかったり、発想が乏しくなり、失敗を恐れて頑固になります。もう少し進むと買い物がきちんとできない、家計簿をつけられない、などが起きてきます。これらの症状は、通常の「痴呆」症状と思われているものより軽症で、よほどよく注意していないと見逃されてしまいがちです。
間は誰でも加齢とともに脳の働きが除々に衰えてきます。しかし、それを60代で迎えるか、70代で迎えるか、80代、90代まで引き伸ばすかは、生活の心がけ次第です。脳を刺激する趣味の時間を週に何回かは持つようにするとよいでしょう。
〈痴呆予防に効果のある趣味)
ゲーム… 囲碁、将棋、トランプ、オセロ、花札、すごろくなど
スポーツ… ゲートボール、ゴルフ、水泳、ダンスなど
詩歌… 短歌、俳句、川柳をつくる・読む
音楽… 弾く、聴く、歌う
絵画… 描く、鑑賞する
その他… 園芸、盆栽、野菜や花の栽培。犬猫、金魚などの飼育。手芸、編み物、お茶、生け花、旅行。
回答者:とさかハートクリニック院長 登坂正子 2005年1月15日Wendy掲載
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糖尿病予備軍
Q.3年前から高血圧と高脂血症で通院中です。先日、ブドウ糖負荷試験をしたところ、食後の血糖値が高く「糖尿病予備軍だから気を付けて」と言われました。糖尿病予備軍でも治療は必要でしょうか。 (48歳・女性)
A糖尿病は、血液中の糖の濃度(血糖値)が高くなることで起こる病気です。
糖尿病は空腹時の血糖値が正常範囲でも、食後の血糖値が正常より高くなることから始まります。そのため、健診などの空腹時血糖値だけでは見逃されてしまうことがあります。
【糖尿病の診断】
・「正常型」  空腹時の血糖値が110mg/dl未満 かつ 糖負荷試験2時間後の血糖値が140mg/dl未満。
・「糖尿病型」 空腹時の血糖値が126mg/dl以上 または 糖負荷試験2時間後の血糖値が200mg/dl以上。
食後 の血糖値が200mg/dl以上 または 血糖の1〜2ヶ月の平均値をみる検査HbA1c値が6.1%以上。
・「境界型」 血糖値が「正常型」と「糖尿病型」の間にある場合。いわゆる「糖尿病予備軍」。
ただし「正常型」であっても、糖負荷試験の1時間値が180mg/dl以上の場合には、180mg/dl未満のものに比べて糖尿病に変化する危険性が高いので、「境界型」に準じた対応が必要です。
インスリンは、血糖値を下げるホルモンです。血糖が上がると、すい臓はインスリンを多く出し、がんばって糖を処理し続けますが、やがてインスリンを多く出しても血糖が下がらなくなり、このインスリンの効きが悪くなった状態を「インスリン抵抗性」と言い、「糖尿病型」にも「境界型」にもみられます。
インスリン抵抗性をみるには、血液中の血糖値とインスリン値で算出するホーマアール(HOMA-R)法があります。
肥満や高血圧、高脂血症などの生活習慣病がある方は、インスリン抵抗性になりやすいことがわかっています。早めにインスリン抵抗性を発見し、食事、運動を含めた生活習慣の改善を行なうことが大切です。
糖尿病の合併症には、「網膜症、腎症、神経症」など細い血管が障害されるものと、「心筋梗塞、脳卒中」など動脈硬化が進むことで大きな血管が障害されるものがあります。細かい血管の障害は糖尿病になってしばらくしてから起こりますが、大きな血管の障害は糖尿病予備軍の段階から始まります。
心筋梗塞・脳卒中を起こす人の中には、糖尿病だけでなく糖尿病予備軍の人も多く含まれていますが、それは動脈硬化の進むスピードが糖尿病でも糖尿病予備軍でも大差がないからです。そのため最近、早期糖尿病または糖尿病予備軍と動脈硬化の関係が注目されています。動脈硬化の進行を抑え、心筋梗塞や脳卒中の発症を防ぐためには、血糖・コレステロール・中性脂肪・血圧・体重などの管理が重要です。
「糖尿病予備軍だから大丈夫」ではなく、「糖尿病予備軍は病気のひとつである」という自覚をしっかり持って、食事・運動などの生活習慣を改善していきましょう。
回答者:まさこメディカルクリニック院長 とさかまさこ  2011年2月
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夏バテ
Q.どうして夏バテになるのですか?予防法について教えて下さい。(45歳・主婦)
A.夏バテという言葉は正式な病名ではありませんが、夏期の暑さによる体力消耗をきたした状態を指す用語として一般的によく知られています。症状としては、夏の後半から初秋にかけて、疲れやすい、だるくて何もする気が起こらない、食欲がない、下痢、体重減少などがあります。夏バテの原因としては次のものが考えられます。
●気温と湿度の影響…暑くなると体温調節機能が働き、汗をかいて体温を発散させます。ところが、日本の夏のように湿度が高いと、この発散がうまく起こらず、体に熱がこもることにより、いろいろ臓器に負担がかかり夏バテしやすくなります。
●冷房の影響…冷房のきいた部屋と暑い外とを往復することによっても体温調節機能が不調となり、冷え、頭痛、慢性疲労などの症状が出てきます。
●胃腸機能の低下…大量の汗をかくと喉が渇いて清涼飲料水などを多く摂りがちです。これにより、胃酸が薄められて消化力が低下し、水分や過剰な糖分でお腹がふくれ食欲不振になります。また、冷たいものを多く摂る事により胃腸が冷え、血行が悪くなることも消化不良や下痢、食欲不振につながります。
●食欲不振…暑さで食欲がなくなるため、そうめんなどのさっぱりした物だけで済ませてしまいがちですが、それだけでは蛋白質、ビタミン、ミネラルなどが不足し、栄養バランス不良や栄養不足状態が続くと夏バテしやすくなります。
●睡眠不足…夜は暑くて寝苦しく、ついつい睡眠不足になりがちです。すると翌日に疲れが残り体力の消耗が激しくなります。
夏バテに負けないために次のことに気をつけましょう。
@規則正しい生活を心掛ける。A冷房をかける場合、外気温との差が5度くらいが理想的。寒いと感じたら温度や風向きの調節、1枚羽織るなどの工夫をする。B「まめに」「少量ずつ」水分補給し、喉の渇きをなるべく強くしない。多量に飲みたい時は、2杯目はなまぬるいくらいのお茶や水で補う。C食事は少量ずつでもバランスよく食べる。よく噛んで胃の負担を軽くする。食欲がない時は、香辛料や酢などを上手に利用する。D寝る時は冷房をつけっぱなしにしない。弱めに設定し、扇風機を併用する。
夏バテと思っていても本当に病気が隠れている場合もあります。症状が長く続いたり、体重減少が著しいときは一度医師の診断を受けてください。
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慢性疲労症候群
Q.最近、ひどく疲れやすいと感じます。病院へも行きましたが異常なしと言われました。慢性疲労症候群という病気があると聞きましたがどの様な病気ですか?(40歳女性 事務職)
A.慢性疲労症候群(Chronic Fatigue Syndrome:CFS)とは、風邪様症状後に基礎疾患がないにもかかわらず、健康な人に突然原因不明の『激しい疲労感』を中心とした症状が起こり、この状態が長期間続いて健全な社会生活が送れなくなるというものです。このような病態は古くからあったのですが、病名は15年前に生まれたものです。 知名度は低いのですが、徐々に認知され診断事例も増えてきています。
 激しい疲労感のほかに、微熱・のどの痛み・リンパ腺が腫れる・関節痛・筋肉痛・頭痛・思考力や集中力の低下・脱力感・抑うつ感などいろいろな症状が重なり、半年以上継続します。疲労感の程度は「月に数日は社会生活や労働ができず、自宅で休養が必要」といったものから、最高レベルの「身の回りのことができず、常に介助がいり、終日就床を必要とする」まであります。
 原因はまだ解明されておらず、「ウイルス感染」「免疫異常」「心身症」「アレルギー」「内分泌・代謝異常」などの説があります。診断は難しいですが現在は厚生省CFS研究班1992年の診断基準があり、この基準を満たすものをCFSと診断しています。大半以上が何らかの感染症、とりわけ風邪様症状をきっかけとして発症しています。この病気で辛いことは、検査を受けても悪い値が出るわけでもなく、認知度の低さや診断の難しさのためにまわりの人に自分の病気を理解してもらいにくいということです。作業能力が低下して仕事がうまくいかなくなったり、「サボり病」とレッテルを貼られる人も多いのです。
 治療法は、現在のところ個々人の症状に合わせた対症療法をとるのが主です。漢方薬やビタミン、抗うつ剤などが効果的といわれています。適切な生活指導、カウンセリングを受けることにより軽快することもあります。どのような人がかかりやすいかという点では『6〜7割が女性(特に高学歴の女性)』『仕事が忙しく過労気味』『環境の変化などでストレスが多い』『アトピー性皮膚炎、薬物アレルギーなどのアレルギー歴を有する人』 などが挙げられます。ただし、自己診断は絶対に禁物です。自分で気が付いたとき、また家族などから指摘されたときには、できるだけ専門医の診断を受けるようにしてください。この病気の診断ができる病院はまだ多くありませんが、大阪大学CFSホームページなどを参考にしてみてください。予防法としてはメリハリをつけた生活、プレッシャーなど重荷を負いすぎずリラックスすることを心がけましょう。
回答者:とさかハートクリニック院長 登坂正子 2003年3月15日Wendy掲載
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貧血
貧血とは・・・
赤血球中の血色素であるヘモグロビンの濃度が低下した状態をいいます。ヘモグロビンは体中に酸素を運搬する働きをするため、貧血になると全身へ十分酸素が行き渡らなくなります。
ヘモグロビンのおよその基準値は、男性:13〜17g/dl、女性:11〜15g/dlですが、貧血は赤血球数、ヘマトクリット値などと合わせて総合的に判断されます。
貧血の種類
分類 特徴
鉄欠乏性貧血 貧血といえばほとんどがこれ。
鉄の不足により、ヘモグロビンの産生が低下して起こる。女性に多くみられる。
再生不良性貧血 骨髄の造血幹細胞機能不全ににより血液が産生できなくなって起こる貧血
巨赤芽球性貧血 ビタミンB12または葉酸の不足により、
赤血球が形成される前段階の赤芽球の増殖に異常をきたして起こる貧血
溶血性貧血 赤血球の破壊によって起こる貧血
原因は・・・
貧血のほとんどは、鉄欠乏性貧血です。体内で鉄が不足する原因として、
1.偏食やダイエットなどによる鉄の摂取不足
2.成長や妊娠・授乳などによる鉄の必要量の増加
3.胃切除や、胃酸分泌低下などによる鉄の吸収低下
4.月経過多、潰瘍、痔、子宮筋腫など、失血による鉄の排泄増加
・・・などですが、身体のどこかで異常が起きているために貧血になっている場合もあります。
貧血が見つかったら、原因を明らかにすることが大切です。
治療方法は・・・
貧血の中で最も多い鉄欠乏性貧血の場合、治療は鉄剤の服用と食事療法が中心です。
薬物療法
(鉄剤など)
+ 食事療法
(鉄を確保できる食事)
食生活のバランスと、鉄の吸収にも注意しましょう
ポイント1 鉄を摂りましょう!
食品に含まれる鉄は、ヘム鉄と非ヘム鉄に分けられます。ヘム鉄は溶けやすく吸収に適した形(二価鉄)ですが、非ヘム鉄は消化吸収が難しい形(三価鉄)なので、ヘム鉄を摂る方が効果的です。
ポイント2 たんぱく質もしっかり摂りましょう!
たんぱく質は、赤血球やヘモグロビンの材料となる栄養素ですので鉄と同様に大切です。
いろいろな種類を取り混ぜて食べるようにしましょう。
また、肉や魚のたんぱく質は、非ヘム鉄が消化管内で溶解するのを助け、非ヘム鉄の吸収を高めます。
ポイント3 いろいろな食品をバランスよくとりましょう!
ビタミンB2、B6、B12、葉酸、ビタミンC、銅なども造血や鉄の吸収に欠かせない栄養素です。これらを十分にとるには、偏食せず、3食きちんと食べることが大切です。
ポイント4 ビタミンCは吸収の味方
ビタミンCは非ヘム鉄を吸収しやすい形に変える助けになります。この作用は、果物や梅干しなどに含まれるクエン酸やお酢などにあります。
ポイント5 調理方法や食べ方を工夫しましょう
鉄製の調理器具を使うと、吸収のよい形の鉄が微量に溶け、鉄を補うことができます。
胃液の分泌が高まると鉄の吸収がよくなります。すっぱいもの、辛いもの、ハーブ類なども取り入れましょう。また、食欲を増すために、アルコール類を少量飲むのもよいでしょう。
ポイント6 仕上げは、ほうじ茶や麦茶などで
お茶に含まれる苦味成分タンニンは、鉄の吸収を少し阻害するようです。
食中や食後すぐにはほうじ茶や麦茶などタンニンを含まないお茶を。
鉄の1日の所要量は・・・
男性 10mg 貧血傾向にある人は、12〜15mg/日
女性 12mg 貧血傾向にある人は、15〜20mg/日
鉄を多く含む食品
食品名 100g中の鉄含有量(mg)
干しひじき 55.0
あさり佃煮 25.0
煮干し 18.0
豚レバー 13.0
あおやぎ 10.0
切干し大根 9.5
大豆 9.4
パセリ 9.3
きな粉 9.2
鶏レバー 9.0
かつおフレーク味付 8.0
かつお角煮 6.0
いんげん豆(乾) 6.0
もずく 6.0
ホウレン草 3.7
小松菜 3.0
回答者:まさこメディカルクリニック院長 とさかまさこ  2011年9月
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